障がい者歯科とは
障がい者歯科とは、通常の歯科治療が困難な障害を持った方を対象に行なう歯科治療のことをいいます。当院では以下の方法を患者様の状態にあわせて使い分け、できる限り「痛み」というストレスを感じないよう、治療にあたっています。
- 行動変容法
- 歯科治療に慣れるためのトレーニングを行なう方法です。ストレスを感じない行動をとり、徐々に治療へと移行していく様々なアプローチを行ないます。患者様のコンディションに合わせ、臨機応変に対応いたします。
- 笑気吸入鎮静法
- 鼻に小さなマスクを固定し、低濃度の笑気ガス(亜酸化窒素)が混ざった酸素を吸入しながら治療を行ないます。効果にはやや個人差がありますが、吸入するとリラックスした気分になります。意識がある状態での治療となりますので、患者様自身の協力が必要です。
- 静脈麻酔法(静脈内鎮静法)
- 静脈から点滴をして、不安を軽減させる薬を投与したうえで治療を行ないます。歯科麻酔医師の管理のもとに行なわれるので、安心して治療を受けることができます。笑気吸入鎮静法と同様の効果がありますが、より持続性があり、1時間半くらいの処置にも対応できるのが特徴です。
全身麻酔による診療
全身麻酔による診療は、静脈から点滴をして麻酔薬を投与し、完全に眠った状態で、集中的に歯科治療を受けていただきます。治療中に伴う痛みや音、匂い、味などを感じずに治療が終わりますので、上記にある静脈麻酔法などの方法が困難な状態の患者様や、多くの歯に対する治療、長時間の治療が必要な患者様に適しています。治療中は、歯科麻酔医師が血圧・脈拍・呼吸・体温など全身を常時管理していますので安心です。治療前には、いくつかの検査や注意事項がございますので医師にご確認ください。
歯科恐怖症
歯科恐怖症は、歯科処置そのものに対する恐怖、歯科医師に対する不信、痛みへの不安など、様々な精神的ストレスが原因となり、通常の歯科治療が困難な患者様の心理状態のことをいいます。
治療方法としては、笑気吸入鎮静法や静脈麻酔法などが適しており、いずれも、ストレスを緩和し、ゆったりとした気分で治療を受けることができます。緊張が和らぐことで血圧や心拍数も安定してきますので、より安全な治療が可能となります。完全に意識を消失させるものではないため、治療中に不快症状を感じたら歯科医師と会話することもできますので安心です。
それぞれの患者様に合わせた治療方法を選択し、ストレスのない安全な治療を行なっているのでお気軽にご相談ください。